今日も終電間際の帰宅だった。玄関を開けると、いつもの静けさが私を迎える。リビングのテーブルには夫からのメモ。「資料作成があるから先に寝ます」。また会話なしの一日が終わる。
私、水野琴音。37歳、広告代理店のアートディレクターとして、二人の子どもを育てながら働いている。表面上は、キャリアも家庭も両立している「できる女性」。インスタグラムには休日の手作りパンや、整理された子ども部屋の写真をアップして「いいね」をもらう日々。でも実際は、毎日がただの生存競争。
「ただいま」と言っても返事はない。夫の智也は寝室で仕事をしているのだろう。この1年、言葉を交わす時間が激減した。結婚11年目、私たちの会話は「冷蔵庫の牛乳切れてる」「明日、息子の習い事の送り当番ね」という家事と育児の連絡事項だけ。
先週の土曜日、珍しく四人で夕食を食べていた時のこと。
「パパ、会社でどんなお仕事してるの?」 息子の龍之介が夫に質問した。 「うーん、複雑だから説明が難しいな」 夫はそう言って黙り込んだ。私は急に胸が締め付けられた。
『昔は仕事の話をよくしてくれたのに。いつからこんなに会話が減ったんだろう』
夕食後、夫はリビングでテレビを見ながらスマホをいじっている。私は台所で食器を洗いながら彼の横顔を見た。
「最近の新規プロジェクト、順調?」 「まあね」
短い返事の後は沈黙。以前なら盛り上がったはずの話題も、今は続かない。
寝室で子どもたちを寝かしつけた後、私は自分のスマホをチェックした。Instagramには完璧な家族写真や充実した生活を投稿している友人たちの姿。『みんな幸せそう』という思いと、『これって本当の姿なのかな』という疑問が交錯する。
バスルームの鏡に映る自分の顔には、明らかな疲労の色が出ている。化粧で隠している目の下のクマ。無理して笑っているような表情。
『これが37歳の私の現実』
ベッドに横になりながら、明日のスケジュールを確認する。朝6時起床、子どもたちの準備、8時に保育園と小学校に送り出し、9時には会社。夕方6時のプレゼン準備はできている。その後の取引先との食事会。帰りは22時過ぎになるだろう。子どもたちは夫が寝かしつけてくれるはず。
隣で寝息を立てる夫に、ふと手を伸ばしかけて止める。最後に触れ合ったのは、いつだっただろう。
『このまま一生、こんな日々が続くのだろうか』
その夜も、私は子どもたちが寝静まった後、リビングでノートパソコンを開き、締め切り間近の企画書を仕上げていた。時計は午前1時を回っている。

同僚の告白―「女風」という新しい世界との出会い
「琴音さん、これからランチ行く?」 会社の同僚・佐々木麻里が声をかけてきた。同じチームで働く33歳の彼女とは、最近プロジェクトで一緒になることが多い。
「あ、ごめん。今日はちょっと手が離せなくて」 「えー、たまには息抜きしないとダメだよ。このプロジェクト終わったら、絶対一緒に飲みに行こうね」
彼女の陽気な性格に救われることが多い。プロジェクトが佳境に入るとイライラしがちな私を、麻里はいつも笑わせてくれる。
その約束の日は、大型コンペを勝ち取った翌日だった。チーム全員で居酒屋に行き、2次会は麻里と私だけになった。
「琴音さん、ずっと聞きたかったんだけど、旦那さんとはうまくいってる?」 突然の質問に、グラスを持つ手が止まった。
「え…まあ、普通かな」 「普通って、セックスレスとか?」 思わず咳き込む。 「なんでそんなこと聞くのよ」 「だって、琴音さんいつも疲れてるもん。それに旦那さんの話、全然しないじゃん」
鋭い指摘に言葉が出ない。確かに、夫婦の関係は冷え切っていた。最後に関係を持ったのはいつだっただろう。子どもの運動会の前の晩…それももう3ヶ月以上前のこと。
「私ね、実は最近ハマってるものがあるんだ」 麻里は声をひそめた。 「女風ってサービス、知ってる?女性向けの風俗っていうか、リラクゼーションっていうか…」
心臓がドキリと鳴った。女性向け風俗サービス。もちろん存在は知っていたが、実際に利用している人を目の前にしたのは初めてだった。
「え、そんなの行ってるの?旦那さんいるのに?」 「旦那とはまた別でしょ。自分のためのご褒美よ」 麻里は当たり前のように言う。 「琴音さんみたいに頑張ってる人こそ、たまには自分のために時間使った方がいいよ。特にね、最近はサブスクプランもあって、定期的に通うとお得なの」
サブスクリプション。映画やジムといった日常サービスならわかるが、女性向け風俗にまでそんなシステムがあるなんて。
「仕事と家庭の間で、私の時間がないのはわかるけど…でもそれは…」 「浮気じゃないよ。自分へのメンテナンス。マッサージに行くのと同じ」 麻里はそう言って笑った。
その夜、子どもたちを寝かしつけた後、夫はいつものように仕事部屋にこもっていた。リビングのソファで、私はスマホを手に取り、おそるおそる検索した。
「女性向け 風俗 サブスクリプション」
驚くほど多くの検索結果。洗練されたウェブデザイン、丁寧な説明文。思っていたような怪しさはない。
『一度くらい見てみるだけなら…』
寝る前まで、サイトを見て回った。ライトプラン、ミドルプラン、フルプラン。月に2回から6回まで。料金体系、セラピストのプロフィール、利用者の口コミ。
胸がドキドキした。好奇心と罪悪感が入り混じる不思議な感覚。
スマホの画面を消す前、最後に見たのはライトプランの詳細だった。月2回、120分のセッションで34,000円。
『こんなの、私には関係ない』
そう思いながらも、その夜は妙に落ち着かない気持ちで眠りについた。
葛藤と決断―「自分への投資」という名の冒険
それから一週間、その話は頭から離れなかった。仕事中も、子どもたちとの時間も、何か別の場所に意識が飛んでいる自分がいた。
夫は相変わらず忙しく、週末も仕事で不在が続いた。娘の美月は「ママ、なんか考え事ばっかりしてる?」と心配そうに聞いてきた。子どもにまで気づかれるほど上の空だったのだ。
夫婦のLINEグループには、翌週の予定調整メッセージしかない。
「木曜日、遅くなるから子どもの夕食お願い」 「了解」
こんな短いやり取りだけ。
美月の習字の宿題を見ていると、「心」という字が目に留まった。私の心は今、どこにあるんだろう。
その晩、またスマホを開いた。例の女風サブスクのサイトにログインする自分がいた。
『これは検討するだけ。申し込むわけじゃない』
そう自分に言い聞かせながら、もう一度内容を確認する。
ライトプラン:月2回(各120分)で34,000円 ミドルプラン:月3回(各180分)で63,000円 フルプラン:月6回(各180分)で105,000円
「利用のシチュエーション」というページには、「仕事終わりのリフレッシュ」「疲れた心と体のケア」「自分だけの特別な時間」と書かれている。
『これ、私のことじゃない…?』
心臓がドキドキする。申し込むボタンの上で指が震える。
『でも、家族のためにお金を使うべきでは?』 『でも、このままじゃ私、壊れてしまう…』 『もし夫や子どもたちが知ったら?』 『でも、誰にも言わなければ…』
葛藤する心の中で、麻里の言葉が蘇る。「自分へのメンテナンス」。
私の給料の一部なら、自分のために使ってもいいのでは?週末のカフェでのケーキ、たまに買う雑貨、それと同じようなご褒美だと思えば…。
決断するまでに3時間かかった。トイレに行き、風呂に入り、また戻ってきては画面を見つめる。そして深夜2時、私は申し込みボタンを押していた。
カード情報を入力し、確認画面で一瞬躊躇したが、最終的に「申し込む」をタップした。
画面に「ご登録ありがとうございます」という文字。胃の辺りがギュッと締め付けられる感覚。
その後のメール確認、初回予約の設定…全てが夢の中での出来事のようだった。
予約日は翌週の木曜日。夫が遅くなる日。子どもたちを実家に預け、「仕事の付き合い」と言って…。嘘をつく自分に罪悪感を覚えながらも、どこか解放されるような、奇妙な高揚感があった。
『これが本当に正しいことなのだろうか』
予約当日まで、私の心は嵐のように揺れていた。
初めての体験―思いがけない「解放感」との出会い
約束の木曜日。
「お母さん、今日はお仕事頑張ってね」 美月が言ってくれた言葉に、胸が痛んだ。嘘をついている。でも今日だけ、自分のために時間を使いたい。
指定されたホテルに向かう足は震えていた。エレベーターに乗りながら、まだキャンセルできる、と何度も思った。しかし同時に、強い好奇心もあった。
チャイムを鳴らすと、想像していたよりずっと普通の、30代半ばくらいの男性が出迎えてくれた。セラピストの剛志さん。穏やかな笑顔で、緊張している私に優しく話しかけてくれる。
「初めてですか?リラックスしてくださいね。今日は琴音さんの時間です」
部屋に入ると、アロマの香りがほのかに漂い、間接照明が柔らかな空間を作っていた。思っていたような怪しさはない。高級スパのような雰囲気。
最初は会話から始まった。仕事のこと、日常のこと。不思議と、初対面なのに話しやすかった。
「肩こりがひどそうですね」 彼の指先が肩に触れた瞬間、電気が走ったような感覚。
『こんなに疲れていたんだ…』
マッサージが始まると、日頃の緊張が解けていくのを感じた。指圧、ストレッチ、そして優しいタッチ。徐々に体がほぐれていく。
「いつもこんなに頑張ってるんですか?」 「え?」 「体が語っていますよ。かなり無理をされていると」 その言葉に、突然、涙が溢れた。
『誰も気づいてくれなかった』
家族も同僚も、表面上の「できる私」しか見ていない。でも体は正直で、全ての疲れと緊張を抱え込んでいた。
「今日は全て忘れて、ただ感じるだけでいいんですよ」
その言葉に身を委ねた。
2時間のセッションは、あっという間だった。マッサージはもちろん、日常では味わえない官能的な体験もあった。でも不思議と罪悪感はなかった。ただ、自分の体と向き合う時間。自分の感覚を取り戻す時間。
「次回はいつにしますか?」 別れ際の彼の質問に、私は迷わず答えていた。 「来週、同じ曜日で」
ホテルを出て、夜の街を歩きながら、体が軽くなったように感じた。久しぶりに深呼吸をする。星空が綺麗に見える。
『こんなに自分を解放したのは、いつぶりだろう』
携帯に子どもたちの写真が表示される。胸がチクリとした。罪悪感と充実感が混在する複雑な気持ち。でも確かに、何かが変わり始めていた。
日常への帰還―小さな変化が始まる予感
翌朝、目が覚めると不思議と体が軽かった。鏡の前で自分の顔を見ると、目の下のクマが少し薄くなったような気がした。それとも気のせい?
子どもたちを学校と幼稚園に送り出し、会社に向かう道中、昨日のことを思い出した。
『あれは本当に私?』
まるで別人になったような解放感。振り返れば、ずっと自分を抑え込んで生きてきた。
「おはよう、琴音さん。なんか今日、肌ツヤ良くない?」 麻里が目ざとく気づく。
「あ、そう?ちょっと新しい化粧品試してみたの」 嘘をつく自分にまだ慣れない。でも、麻里の目がなんとなく「わかってるよ」と言っているような気がした。
その日のミーティングで、私はいつもより積極的に発言していた。アイデアが次々と湧いてくる。チームメンバーも驚いた様子。
『こんな私もあるんだ』
夕方、夫からLINEが来た。 「今日も遅くなる。悪いけど子どもたちよろしく」
いつもなら「了解」とだけ返すところ、今日は違った。 「お疲れ様。子どもたちのこと心配しないで。でも、たまには一緒に夕食食べたいな」
送信してから驚いた。こんなメッセージ、何年ぶりだろう。
夫からの返信は少し遅れてきた。 「…わかった。明日は早く帰るよ」
小さな変化だけど、何かが動き始めた気がした。
夕食時、いつもなら黙々とご飯を食べさせるだけだったが、今日は子どもたちとたくさん話した。
「美月、習字上手になったわね」 「ママ、見てくれてたの?」
子どもの目が輝いていた。龍之介も「ママ、笑ってる!」と喜んでいた。こんな当たり前の幸せを、忘れていたのかもしれない。
夜、子どもたちを寝かしつけた後、リビングでスマホを開いた。女風サブスクのアプリ。次回の予約確認画面。
『これは本当に続けていいのだろうか』
罪悪感はまだある。でも、確かに何かが変わり始めている。自分自身に向き合う時間を持つことで、家族との関わり方も変わってきた。これは「逃避」ではなく「充電」なのかもしれない。
翌日、夫は約束通り早く帰ってきた。久しぶりに四人で夕食を囲んだ。会話は少なかったが、以前よりは確実に増えていた。
私は夫の顔をじっくり見た。彼も疲れている。でも、少し嬉しそうにも見える。
『私たち、どこから間違ったんだろう』
答えはまだ見つからない。でも、自分自身を見つめ直すことから始めているのは確かだ。
その夜、ベッドで夫が私の方を向いた。 「最近、なんか変わった?」 「どうして?」 「なんか…明るくなった気がするんだ」 言葉に詰まる。嘘はつきたくない。でも今は話せない。
「少し、自分と向き合うようにしてるの」 それだけは本当のことだった。
私のような女性におすすめの女風サブスクの選び方
初めての体験から1ヶ月が経った。私は当初のライトプランを続けていた。月2回の「自分だけの時間」。これは私にとって、単なる官能的な体験ではなく、自分自身と向き合う貴重な時間になっていた。
同じような状況にある女性たちへ、私の経験から思うこと。
まず、プラン選びは慎重に。私のように初めての場合は、ライトプランがおすすめ。月2回、各120分で34,000円。経済的にも心理的にも負担が少ない。慣れてきたら、ミドルプランやフルプランへの変更も考えられる。
最初は不安で仕方なかった。でも、リラクゼーションの予約をするような感覚で進めれば、心理的ハードルは下がる。重要なのは、信頼できるサービスを選ぶこと。レビューをしっかり確認し、公式サイトの説明が丁寧なところを選ぶといい。
自分へのご褒美と割り切ることも大切。「これは不倫ではない」「誰かを傷つけているわけではない」と自分に言い聞かせた。それでも罪悪感は残るけれど、この時間があることで、むしろ家族との関係が良くなっているのも事実。
予約は平日の昼間か、仕事帰りがおすすめ。家族がいない時間帯を選べば、嘘をつく必要も最小限で済む。私は「取引先との会食」と説明している。完全な嘘ではないけれど、全て正直に話せないのは辛い。いつか話せる日が来るのだろうか…。
セラピスト選びも重要。私は最初の担当者と相性が良かったので、同じ人にお願いしている。話しやすさや、マッサージの強さ、雰囲気など、自分に合う人を見つけることが大切。
そして何より、自分を責めすぎないこと。完璧な妻、完璧な母親、完璧な社会人である必要はない。少しだけ自分を優先する時間があっても、いいんじゃないだろうか。
続けるべき?やめるべき?―体験後に考えたこと
サブスクを始めて3ヶ月が経った。正直、複雑な気持ちの日々だ。メリットとデメリット、両方を感じている。
最大のメリットは、確かに「自分を取り戻した」感覚。セラピストとの時間は、ただのリラクゼーションではなく、自分と向き合う貴重な機会になっている。彼との会話で、普段は誰にも話せないことを吐き出せる。知り合いでも家族でもない第三者だからこそ、素直になれる部分がある。
「琴音さんは自分に厳しすぎるんですよ」 そう言われて、はっとした。完璧主義の自分が、どれだけ自分を追い詰めてきたか。
身体的にも変化があった。慢性的な肩こりが改善され、睡眠の質も上がった。それに伴って、仕事の集中力も増した。先日のプレゼンでは、クライアントから「水野さん、最近キラキラしてますね」と言われたほど。
でもデメリットも大きい。まず経済的な負担。月34,000円は決して少なくない。子どもたちの習い事や将来の教育費を考えると、罪悪感が湧いてくる。
そして何より、家族に隠れて行動している罪悪感。特に子どもたちには正直でありたいと思っている私が、嘘をついている現実。この矛盾に、時々胸が締め付けられる。
「ママ、なんで最近木曜日はいつも遅いの?」 龍之介にそう聞かれた時は、言葉に詰まった。
夫との関係は少し改善した。自分自身のストレスが減ったからか、些細なことでイライラすることが減った。それに、自分の時間を持つことで、逆に家族との時間を大切にするようになった。週末は携帯を見る時間を減らし、子どもたちと公園に行ったり、家族で映画を見たり。
夫も変化に気づいているようだ。先週は珍しく二人で話す機会があった。
「最近、なんだか昔みたいだね」 「どういう意味?」 「なんていうか…明るくなった。余裕がある感じ」
その言葉に胸が痛んだ。夫は私の変化の理由を知らない。でも、確かに私たちの関係は良くなっている。会話が増え、たまには触れ合うことも。
このまま続けるべきか、それともやめるべきか。
先日、麻里に相談してみた。 「私、このままでいいのかな…」 「自分の心と体に聞いてみれば?」 「でも、家族に嘘をついてるのは事実だし…」 「じゃあ、必要なくなったと思ったらやめればいい。でも今の琴音さんは、前より輝いてるよ」
彼女の言葉は的を射ていた。これは「逃げ」ではなく、自分自身と向き合うための一時的な選択かもしれない。いつか必要なくなる日が来るのかもしれない。
もしかしたら、いつか夫に話せる日が来るかもしれない。「私、自分を取り戻すためにこんなことをしていたの」と。その時、彼は理解してくれるだろうか。それとも、裏切りだと感じるだろうか。
答えはまだ見つからない。ただ、今の私には確かにこの時間が必要なんだと思う。完璧な母親、完璧な妻、完璧な社会人であることに疲れ果てた私が、少しずつ自分自身を取り戻すための道のり。
「自分を大切にする」ということの意味を、今、改めて考えている。それは自分勝手になることではなく、自分の心と体を健康に保ち、周りの大切な人たちにもより良い形で接することができるようになること。
今日も私は、静かに自分と向き合い続けている。
結論:変わりゆく日常と新しい私
最初は好奇心と罪悪感から始まった「女風サブスク」体験。今では私の生活の一部になりつつある。
この3ヶ月で気づいたこと—この体験は単なる「逃避」や「刺激」を求めるものではなく、長年忘れていた「自分自身」を取り戻す旅だということ。
セラピストの剛志さんとの時間は、マッサージや官能的な体験だけでなく、誰にも話せない本音を吐き出せる貴重な機会になっている。「琴音さんはどうしたいんですか?」と問われることが、どれだけ貴重か。家族のため、仕事のため、社会のためではなく、「私自身」のために何かを選ぶ経験。
家庭では、少しずつ変化が生まれている。夕食後、携帯を見る代わりに子どもたちと折り紙をしたり、夫と二人で映画を見たり。些細なことだけど、以前の私なら「忙しくてできない」と諦めていたこと。
先日、美月が作った粘土細工を見せてくれた時、心から嬉しいと感じた。以前なら「あ、すごいね」と適当に答えていただろう場面で、本当に娘の成長を感じることができた。
夫との関係も、わずかながら変わり始めている。お互い多忙なのは変わらないけれど、ちょっとした気遣いが増えた。先週末、夫が「たまには二人で食事でもどう?」と誘ってくれたのは何年ぶりだろう。
もちろん、葛藤はまだある。家族に隠れて行動している罪悪感。経済的な負担。「これは本当に正しいことなのか」という疑問。それでも、今の私にはこの時間が必要だと感じている。
いつかは卒業する日が来るのかもしれない。でも今は、この「自分だけの時間」を通じて、少しずつ本来の自分を取り戻していきたい。
そして、いつか勇気を出して夫に話せる日が来るかもしれない。「私、こんな風に自分と向き合ってきたの」と。その時、彼は理解してくれるだろうか。それとも…。まだわからない。
ただ一つ確かなのは、完璧を演じることに疲れ果てた私が、少しずつ等身大の自分を受け入れ始めているということ。
「お帰りなさい、琴音さん」
毎回のセッション後にセラピストが言ってくれる言葉。はじめは意味がわからなかったけれど、今はなんとなくわかる気がする。
それは「自分自身」への帰還。長い間忘れていた、本当の私への旅。
この旅がどこに続いていくのか、まだわからない。でも、一歩一歩、自分の足で歩いていくことだけは決めている。

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