「女性向けの風俗サービスを開業したい」「東京で女性用ソープランドのようなお店は作れるのだろうか?」近年、男性セラピストが女性にサービスを提供する、いわゆる「女性用風俗(通称:女風)」への関心が高まっています。メディアで取り上げられる機会も増え、その市場規模はコロナ禍を経て急拡大したとも言われています。
実際、数年前までは都内でも数えるほどしか存在しなかった女性向け風俗店ですが、現在では全国に数百店舗、東京だけでも100店舗以上が存在し、多くの男性セラピストが活躍している状況です。この成長市場に魅力を感じ、新規参入を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、女性向け風俗の開業には、特有の難しさや注意点が存在します。特に、「女性用ソープランド」のような店舗を構える形態での新規開業は、現在の東京では法律・条例により極めて困難です。安易な計画は、法的なトラブルや経営難を招きかねません。
この記事では、女性向け風俗サービスの開業を検討している初心者の方(特に30~40代の男女)に向けて、以下の点を包括的に解説します。
- 東京における女性向け風俗の業態(店舗型 vs 無店舗型)と、なぜ無店舗型(デリヘル型)が主流なのか?
- 具体的な開業ステップ(市場調査から開業準備まで)
- 必要な初期費用とランニングコストの目安
- 儲かる仕組みを作るための収益モデルと事業計画
- 効果的な集客方法と広告の注意点
- 遵守すべき法的規制(風営法など)と運営上のリスク管理
本記事を読むことで、女性向け風俗開業に関する疑問や不安を解消し、現実的かつ成功確率の高い事業計画を立てるための知識を得ることができます。ぜひ最後までお読みいただき、あなたの開業準備にお役立てください。
【重要】店舗型(ソープランド形式)の新規開業について
本記事で詳しく解説しますが、風俗営業適正化法(風営法)および東京都の条例により、個室を設けて性的なサービスを行う店舗型性風俗店(ソープランド、ファッションヘルス等)を新規で開業できる地域は極めて限定されています。特にソープランドについては、東京都内では台東区千束(吉原)地区の一部で、既存の建物を引き継ぐ場合などを除き、事実上、新規の開業は不可能です。そのため、現在「女性向け風俗」として運営されているサービスの多くは、店舗を持たない「無店舗型(デリバリーヘルス型)」の形態をとっています。本記事も、この現実的な選択肢である無店舗型の開業を中心に解説を進めます。
東京の女性向け風俗ビジネス:業態の現状とリアルな実例
女性向け風俗ビジネスへの参入を考える上で、まずは現在の市場動向と、どのような業態が主流なのかを正確に理解することが不可欠です。ここでは、東京における女性向け風俗の業態と、実際のサービス内容、参考事例について解説します。
主流は「無店舗型(デリヘル型)」:店舗型開業が困難な理由
冒頭でも触れましたが、女性向け風俗サービスを「店舗型」、つまりお客様を店舗内の個室に案内してサービスを提供する形式(例:ソープランド、ファッションヘルス)で新規に開業することは、現在の東京では極めて困難です。その主な理由は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)および東京都の関連条例による厳しい規制にあります。
風営法では、性的なサービスを提供する店舗の営業区域が厳しく制限されています。特に、個室を設けて性的サービスを行う「店舗型性風俗特殊営業」(ソープランドは3号営業、ファッションヘルス等は2号営業に分類されることが多い)は、学校、病院、図書館などの保護対象施設から一定の距離を保つ必要があり、さらに住居系の用途地域では原則として営業が禁止されています。東京都の条例では、これらの規制がさらに厳格化されており、商業地域であっても営業可能な場所はごく一部に限られます。
特に「ソープランド」(個室付浴場業)に関しては、1985年の風営法改正以降、新規の許可は原則として認められておらず、既存の営業権を持つ店舗が特定の地域(東京では吉原が代表的)で営業を続けているのが実情です。これらの地域で新規に開業するには、既存店舗の営業権を高額で買い取るか、居抜き物件を運良く見つけるしかなく、初心者にとっては現実的な選択肢とは言えません。
このような法的背景から、現在、東京で運営されている女性向け風俗サービスのほとんどは「無店舗型性風俗特殊営業」、いわゆるデリバリーヘルス(デリヘル)型の形態をとっています。これは、店舗(個室)を設けず、お客様が指定するホテルや自宅などに男性セラピストを派遣してサービスを提供する業態です。この業態であれば、店舗型の厳しい立地規制を受けずに、事務所(営業所)を適切な場所に届け出ることで営業を開始できます。したがって、これから女性向け風俗ビジネスに参入する場合、まずはデリヘル型での開業を検討するのが最も現実的と言えるでしょう。
増加する女性向け風俗サービスの内容と特徴
では、主流であるデリヘル型の女性向け風俗では、具体的にどのようなサービスが提供されているのでしょうか。多くの場合、「性感マッサージ」「メンズエステ」「リラクゼーション」といった名称が用いられますが、その実態は男性セラピストによる女性向けの性的サービスです。
主なサービス内容は、オイルやローションを用いた全身マッサージから始まり、徐々に性感帯への刺激(乳首、クリトリス、アナル周辺など)へと移行していく流れが一般的です。愛撫やフェラチオ(クンニリングス)などがサービスに含まれることも多いですが、風営法上、本番行為(性器挿入を伴う性交)は禁止されており、健全な運営を謳う店舗ではこれを厳守しています(ただし、中にはルールを逸脱する悪質な業者や、セラピストと客の間で個人的に行われるケースも存在するため、運営側は厳格な管理と指導が必要です)。
単に性的な欲求を満たすだけでなく、利用する女性客はセラピストとのコミュニケーションや精神的な繋がりを求めているケースも少なくありません。そのため、サービス内容には、セラピストとの会話を楽しむ時間や、擬似恋愛的な体験、日常のストレスからの解放といった要素も含まれることがあります。店舗によっては、食事やデートに同伴するオプションサービスを提供している場合もあります。
ターゲット層は、20代から50代以上まで幅広いですが、特に30代~40代の女性が中心的な顧客層とされています。利用動機も、性的な好奇心、パートナーとの関係への不満、寂しさ、ストレス解消、自分へのご褒美など様々です。これらの多様なニーズに応えるため、店舗ごとに「癒し系」「イケメン系」「マッスル系」「年上紳士系」など、在籍するセラピストのタイプやサービスコンセプトに特色を持たせています。
参考になる?実際の開業・運営事例
女性向け風俗の歴史を紐解くと、かつては「出張ホスト」や「レンタル彼氏」といったサービスが存在しました。しかし、これらは料金が高額であったり、本番行為が常態化していたりと、グレーまたは違法な側面が強いものでした。近年の「女風」ブームは、これらの旧来型サービスとは一線を画し、より利用しやすい価格設定(例:60分1万円台~)と、原則非本番という健全性を打ち出すことで市場を拡大してきたと言えます。
具体的な事例として、2023年に俳優の要潤氏が関与していたとされる女性向け風俗エステ店「三茶男子」の開業計画が報じられました。この計画では「完全個室の男性セラピストによる女性専用リラクゼーションサロン」と称し、ウェブサイトやSNSも準備されていましたが、最終的に計画は頓挫しました。報道によれば、要氏は「エッチなお店ですよね」と、その実態が性的サービスであることを認識していたとされています。この事例は、たとえ「リラクゼーションサロン」と称しても、実態が性的サービスであれば風俗営業とみなされ、適切な手続き(この場合は店舗型なので許可が必要だが、場所的に不可)を経ずに営業すれば違法となるリスクを示唆しています。
成功している女性向け風俗店(デリヘル型)の特徴としては、以下のような点が挙げられます。
- 明確なコンセプトとターゲット設定: 「20代向けイケメン揃い」「30代以上の大人女性向け高級志向」「特定のフェチズムに応える」など、他店との差別化を図る。
- 質の高いセラピスト: ルックスだけでなく、マッサージ技術、コミュニケーション能力、ホスピタリティを兼ね備えた人材の確保と育成。
- 徹底した法令遵守と安全管理: 非本番の徹底、衛生管理(性病検査等)、個人情報保護、トラブル対応体制の構築。
- 効果的な集客戦略: ターゲット層に響くウェブサイトやSNS運用、専門ポータルサイトの活用。
- 顧客満足度とリピート率の重視: 一度利用した顧客が満足し、再度利用したくなるようなサービスと仕組み作り。
これらの点を踏まえ、次のセクションでは、実際にデリヘル型の女性向け風俗を開業するための具体的なステップを解説していきます。
【初心者向け】女性向け風俗(デリヘル型)開業までの5ステップ完全ガイド
デリヘル型の女性向け風俗を開業するには、どのような手順を踏めば良いのでしょうか。ここでは、初心者でも分かりやすいように、開業までのプロセスを5つのステップに分けて具体的に解説します。
ステップ1:勝負はここで決まる!市場調査とコンセプト策定
何よりもまず最初に行うべきは、徹底的な市場調査と、それに基づいた事業コンセプトの明確化です。思いつきだけで始めてしまうと、失敗する可能性が高まります。
- 市場調査:
- ターゲット顧客の特定: どのような年齢層、職業、ライフスタイルの女性を主なターゲットにするのか?(例:都心で働く30代キャリアウーマン、郊外在住の40代主婦など) 彼女たちが何を求めているのか(性的欲求、癒し、非日常体験など)を深く理解します。
- 競合分析: 東京にはどのような女性向け風俗店が存在するのか? 料金設定、サービス内容、セラピストのタイプ、ウェブサイトの見せ方、利用者の口コミなどを調査・分析します。
- 需要の把握: どのようなサービスに需要がありそうか? 競合がカバーできていないニッチなニーズはないか?(例:特定のタイプのセラピスト、特定のプレイ、長時間コースなど)
- コンセプト策定:
- 店舗の強み(USP)設定: 競合との差別化ポイントを明確にします。「最高級のホスピタリティ」「マッサージ技術地域No.1」「個性派揃いのセラピスト」など、自店の「売り」を定義します。
- サービス内容と料金体系の決定: 基本コースの時間と料金、オプションメニュー、指名料、延長料金などを具体的に設定します。ターゲット層とコンセプトに合った価格設定が重要です。高すぎても安すぎても良くありません。
- 店名・ブランドイメージの構築: コンセプトを反映した覚えやすく魅力的な店名を考え、ロゴやウェブサイトのデザインなど、統一感のあるブランドイメージを作り上げます。
- 事業計画の作成:
- 収支計画: 初期費用(後述)とランニングコスト(後述)を算出し、目標とする売上高を設定します。セラピストの稼働率や客単価を考慮し、現実的な売上予測を立てます。
- 損益分岐点の算出: どれくらいの売上があれば利益が出るのか(損益分岐点)を計算します。これにより、目標達成に必要な集客数や稼働率が明確になります。
- 資金計画: 自己資金で足りない場合は、資金調達の方法(融資など)も検討します。ただし、風俗業への融資は金融機関にとってハードルが高いのが実情です。
この最初のステップで、事業の方向性と実現可能性をしっかりと見極めることが、後の成功に繋がります。時間をかけて慎重に計画を練りましょう。
ステップ2:拠点選びの重要ポイント!事務所・待機所の物件選定
デリヘル型は店舗を持ちませんが、営業の拠点となる「営業所(事務所)」は必ず必要です。また、セラピストが待機したり準備したりする「待機所」を別途設ける場合もあります。物件選びは、法規制と運営効率の両面から非常に重要です。
- 営業所(事務所)の役割と要件:
- 予約受付、電話応対、セラピストへの指示、事務作業などを行う拠点です。
- 風営法の届出の際に、この事務所の所在地を申請する必要があります。
- 賃貸物件の場合、大家(物件オーナー)から「風俗営業の事務所として使用すること」の承諾を得る必要があります。これが最もハードルが高い点の一つです。正直に用途を伝え、承諾書(使用承諾書)を取得しなければなりません。「事務所」とだけ伝えて契約し、後でバレると契約解除やトラブルの原因になります。
- 風俗営業が可能な物件(風俗可物件)を専門に扱う不動産業者に相談するのが確実です。
- 自宅兼事務所も可能ですが、その場合も賃貸なら大家の承諾、分譲マンションなら管理規約の確認が必要です。
- 立地選定の注意点:
- 風営法や都条例で定められた「営業禁止区域」でないことを確認する必要があります。具体的には、学校、病院、図書館、児童福祉施設などの保護対象施設から一定距離(東京都では多くの場合100m)以上離れていること、第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域など、住居系の用途地域でないことが求められます。商業地域や工業地域などが比較的探しやすいエリアです。
- 管轄の警察署の生活安全課に事前に相談し、物件の住所で営業所設置が可能か確認するのが最も確実です。行政書士に依頼すれば、調査も代行してもらえます。
- 近隣住民とのトラブルを避けるため、目立ちにくい場所や、防音性のある建物を選ぶことも考慮しましょう。看板の設置も規制される場合があります。
- 待機所の設置(任意):
- セラピストが出勤して待機する場所を事務所とは別に設ける場合、その待機所も届出の対象となることがあります(受付所としての届出)。
- 待機所を設けるメリットは、セラピストの管理や教育がしやすい点、事務所の場所をセラピストに知らせずに済む点などがあります。デメリットは、別途家賃が発生する点です。
- 開業当初は、事務所と待機所を兼用したり、セラピストは自宅から直行直帰とし、待機所を設けない形も可能です。
物件契約は初期費用の中でも大きな割合を占めます。契約前に必ず法規制を確認し、大家の承諾を得るプロセスを丁寧に進めましょう。
【ポイント】物件探しのコツ
風俗可物件は一般の不動産サイトでは見つけにくいため、風俗営業専門の不動産業者や、行政書士からの紹介を利用するのが効率的です。「事務所使用可」であっても「風俗営業の事務所はNG」というケースが多いので、必ず用途を明確に伝えて確認しましょう。
ステップ3:コンプライアンスは必須!風営法に基づく届出・手続き
事務所となる物件が決まったら、いよいよ法的な手続きです。デリヘル型の女性向け風俗は、風営法上の「無店舗型性風俗特殊営業」に該当し、営業を開始する前に管轄の警察署(事務所の所在地を管轄する警察署の生活安全課)へ「届出」を行う必要があります。キャバクラなどの「接待飲食等営業」のような「許可」とは異なり、要件を満たしていれば基本的に受理されますが、書類不備や欠格事由があれば営業できません。
- 届出の種類:
- 無店舗型性風俗特殊営業 開始届出書: これがメインの届出です。
- 受付所(待機所など)を設ける場合は、「受付所設置届出書」も必要になる場合があります。
- 主な必要書類(東京都の場合・個人事業主の例):
- 営業開始届出書(様式あり)
- 営業の方法を記載した書類(サービス内容、料金体系、営業時間などを記載)
- 住民票の写し(本籍地記載のもの)
- 成年被後見人・被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書(法務局で取得)
- 身分証明書(本籍地の市区町村役場で取得、「破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない」旨の証明)
- 誓約書(欠格事由に該当しない旨を誓約)
- 営業所の賃貸借契約書のコピー
- 営業所の大家からの使用承諾書
- 営業所の平面図及び周囲の略図
- (法人申請の場合は上記に加え、定款、登記事項証明書、役員全員分の書類が必要)
- 届出手数料:
- 無店舗型性風俗特殊営業 開始届出:11,900円(東京都証紙で納付)
- 受付所設置届出:3,400円(東京都証紙で納付)
- 手続きの流れと期間:
- 必要書類を準備する。
- 管轄警察署の生活安全課に書類一式を提出する。
- 警察署による書類審査が行われる。(不備があれば補正指示)
- 問題がなければ受理され、「届出確認書」のような書類が交付される。(受理までの期間は警察署により異なりますが、通常は提出から数日~1週間程度)
- この届出確認書の交付を受けて初めて、正式に営業を開始できます。
- 行政書士への依頼:
- 書類作成や警察署とのやり取りは煩雑なため、風俗営業専門の行政書士に依頼するケースが多いです。
- メリット:書類作成・収集の代行、警察署への提出代行、法規制に関するアドバイス、スムーズな手続き進行。
- デメリット:報酬が発生する(相場:7万円~15万円程度)。
- 特に初心者の方や時間がない方は、専門家への依頼を検討する価値があります。
【注意!】無届営業は絶対にダメ!
届出をせずに営業を開始することは風営法違反となり、厳しい罰則(懲役や罰金)が科せられ、今後一定期間は風俗営業ができなくなる可能性があります。必ず正規の手続きを経てから営業を開始してください。
ステップ4:サービスの質を左右する!人材確保とセラピスト研修
女性向け風俗サービスの質は、ひとえに男性セラピストの質にかかっていると言っても過言ではありません。魅力的なセラピストを確保し、質の高いサービスを提供できる人材に育成することが、事業成功の最大の鍵となります。
- 魅力的な求人戦略:
- 募集媒体の選定: 風俗求人専門サイト、一般的な求人サイト(表現に注意が必要)、SNS(Twitterなど)、自社ウェブサイト、紹介など、ターゲットとする人材層に合わせて媒体を選びます。
- 求人内容の工夫: 高収入(歩合制の詳細、最低保証など)をアピールしつつ、未経験者歓迎、研修制度の充実、身バレ対策、働きやすい環境(シフトの自由度など)といった、応募者が安心できる情報を具体的に記載します。店のコンセプトや求める人物像を明確に伝えることも重要です。
- 応募ハードルの低減: 「話だけでもOK」「体験入店可能」など、気軽に応募できるような工夫も有効です。
- 採用・面接での見極め:
- 重視するポイント: 清潔感、コミュニケーション能力、傾聴力、共感力、女性への配慮、向上心、そして何より誠実さが求められます。ルックスも重要ですが、それ以上に内面や人間性が顧客満足度を左右します。
- 確認事項: 年齢確認(18歳未満でないこと、高校生不可)、身分証明書の確認、過去の職務経歴、志望動機、性病検査への同意などを確認します。反社会的勢力との関わりがないかもチェックが必要です。
- 適性の判断: ロールプレイング形式で接客シミュレーションを行ったり、ストレス耐性や問題解決能力に関する質問をしたりして、セラピストとしての適性を見極めます。
- 質の高い研修プログラム:
- 技術研修: 基本的なマッサージ技術(指圧、オイルトリートメントなど)に加え、女性の性感帯に関する知識と、安全かつ効果的な施術方法を指導します。本番行為は厳禁であることを徹底的に教育します。
- 接客・マナー研修: 女性客に安心感と心地よさを提供するための言葉遣い、態度、身だしなみ、コミュニケーション術を教えます。顧客のプライバシー保護の重要性も理解させます。
- 法令遵守・リスク管理研修: 風営法や関連法規、店舗ルール(禁止事項、報告義務など)、トラブル発生時の対応方法、性病予防を含む衛生管理について教育します。
- 実践トレーニング: 先輩セラピストによるOJT(実地研修)や、模擬接客、場合によっては研修用のモニター協力者(店舗スタッフなど)を相手にした練習を通じて、実践的なスキルを身につけさせます。デビュー前にチェックを行い、一定レベルに達しているかを確認します。
- 報酬体系とモチベーション維持:
- 一般的な報酬体系: 売上に対する歩合制が主流で、売上の50%前後がセラピストの取り分となるケースが多いようです。経験や指名数に応じて歩率が変動する(例:新人40%~人気セラピスト60%)インセンティブ制度を設けることで、モチベーション向上を図ります。
- 指名料・オプション料: 指名料やオプションサービスの料金の一部もセラピストに還元する仕組みが一般的です。
- 最低保証: 新人期間や閑散期など、売上が不安定な時期でも安心して働けるように、最低日給保証などを設けることも有効です。
- 評価とフィードバック: 定期的な面談や顧客からのフィードバックを通じて、セラピストの頑張りを評価し、成長をサポートする体制が重要です。
優秀なセラピストは店の財産です。採用から育成、そして定着まで、長期的な視点で人材戦略を考えることが求められます。
ステップ5:スムーズな運営のために!内装・備品準備とシステム構築
デリヘル型営業では、お客様を迎える店舗は不要ですが、事務所運営やセラピストの業務に必要な設備・備品、そして効率的な運営システムを準備する必要があります。
- 事務所の設備:
- 通信設備: 電話(複数回線推奨)、FAX、インターネット回線、パソコン(予約管理、顧客管理、ウェブサイト更新用)。
- 事務用品: プリンター、コピー機、文房具、顧客カルテや書類を保管する鍵付きキャビネット。
- セラピスト用スペース(待機所兼用の場合): ロッカー、ソファや椅子、テーブル、テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、簡易な洗面設備、更衣スペースなど、セラピストが快適に待機・準備できる環境を整えます。
- 防犯設備: セキュリティ対策として、防犯カメラや入退室管理システムを導入することも検討します。
- セラピスト用備品(出張用):
- 施術用品: 業務用マッサージオイル・ローション(肌に優しいものを選ぶ)、タオル(大小複数枚)、ペーパーシーツ、防水シート。
- 衛生用品: 消毒液、ウェットティッシュ、うがい薬、コンドーム、ラテックスシート(オーラル用)、使い捨て手袋、ゴミ袋。
- その他: 清潔な着替え、身だしなみ用品、時間確認用の時計、釣銭、場合によってはアロマディフューザーや小型音楽プレイヤーなど、サービス向上に繋がるアイテム。
- これらの備品を収納し、持ち運びやすい専用バッグを用意します。
- 運営システムの構築:
- ウェブサイト制作: 店舗の顔となる公式ウェブサイトは必須です。サービス内容、料金、セラピスト紹介(写真、プロフィール、出勤情報)、利用規約、Q&A、予約フォームなどを分かりやすく掲載します。SEO(検索エンジン最適化)対策も重要です。
- 予約管理システム: 電話予約だけでなく、24時間受付可能なWEB予約システムを導入すると、顧客利便性が向上し、予約の取りこぼしを防げます。セラピストのスケジュール管理機能も統合されていると効率的です。
- 顧客管理システム: 顧客情報(利用履歴、好み、注意事項など)を一元管理し、リピート促進やサービス向上に活用します。個人情報保護には細心の注意が必要です。
- 決済システムの導入: 現金払いに加え、クレジットカード決済や電子マネー決済に対応することで、客層の拡大や利便性向上に繋がります。ただし、風俗業は決済代行会社の審査が厳しい場合があります。「リラクゼーション」等の名目で申請するケースも見られますが、虚偽申請は契約解除のリスクがあるため慎重な判断が必要です。
これらの準備を怠ると、開業後の運営がスムーズに進まなかったり、トラブルの原因になったりします。開業前にしっかりと計画し、必要なものを揃えましょう。
気になるお金の話:開業資金と運営コストの目安
女性向け風俗の開業、特にデリヘル型は、他の飲食業や店舗型ビジネスと比較して初期投資を抑えやすいと言われることもあります。しかし、それでも一定の開業資金と、継続的な運営コストが発生します。ここでは、その目安となる内訳を見ていきましょう。
どれくらい必要?初期費用の内訳と概算
デリヘル型の女性向け風俗を開業する場合、最低限必要となる初期費用のだいたいの目安です。立地や規模、内装へのこだわり具合によって金額は大きく変動します。
費用項目 | 金額目安(例) | 内容・補足 |
事務所賃貸契約費用 | 30万円~100万円 | 保証金(敷金)、礼金、仲介手数料、前家賃など。都内商業地なら高額になる傾向。 |
内装・設備費 | 10万円~50万円 | 電話・ネット回線工事、必要最低限の家具(机、椅子、ロッカー、ソファ等)、PC購入費など。居抜きや中古活用で節約可能。 |
風営法届出手数料 | 約1.2万円 | 警察署への届出手数料(東京都の場合)。受付所設置なら別途3,400円。 |
行政書士報酬(任意) | 7万円~15万円 | 届出書類作成・提出代行を依頼する場合。 |
備品購入費 | 5万円~20万円 | セラピスト用出張備品(オイル、タオル、衛生用品等)、事務用品など。 |
広告宣伝費 | 10万円~50万円 | ウェブサイト制作費、求人広告費、ポータルサイト掲載費(初期費用)など。 |
当面の運転資金 | 50万円~150万円 | 開業後すぐには売上が安定しないため、数ヶ月分の家賃、人件費、広告費などを準備。 |
合計(概算) | 113万円~436万円 | あくまで目安。実際にはこれ以上かかるケースも多い。 |
特に事務所の契約費用と当面の運転資金は大きなウェイトを占めます。自己資金が不足する場合は、資金調達計画も必要ですが、前述の通り風俗業への融資は困難な場合が多いことを念頭に置く必要があります。
毎月かかる費用は?ランニングコストの内訳
開業後、毎月継続的に発生する運営コスト(ランニングコスト)も把握しておく必要があります。
費用項目 | 金額目安(月額例) | 内容・補足 |
事務所家賃 | 5万円~30万円 | 立地や広さによる。共益費・管理費も含む。 |
人件費(セラピスト歩合) | 売上の50%前後 | 売上に応じて変動。人気セラピストほど高くなる。最低保証を設ける場合は固定費も発生。 |
人件費(事務スタッフ等) | 0円~30万円 | 経営者自身が兼務する場合は0円。電話番や事務員を雇用する場合は給与が発生。 |
広告宣伝費 | 5万円~50万円以上 | ウェブサイト維持費、SEO対策費、ポータルサイト掲載料、SNS広告費など。集客の要であり、費用対効果の見極めが重要。 |
通信費 | 1万円~5万円 | 電話代、インターネット料金、サーバー代など。 |
消耗品費 | 1万円~10万円 | オイル、タオル、衛生用品、事務用品など。稼働状況により変動。 |
水道光熱費 | 1万円~5万円 | 事務所の電気代、水道代など。 |
その他経費 | 1万円~10万円 | 交通費、交際費、税理士報酬(依頼する場合)、雑費など。 |
合計(概算・人件費除く) | 15万円~140万円以上 | セラピストへの歩合(売上の約半分)が最も大きな変動費となる。 |
これらのランニングコストを売上が上回らない限り、赤字経営となります。特に広告宣伝費と人件費(セラピスト歩合)は大きな割合を占めるため、適切な管理と売上確保が不可欠です。
儲かる仕組みを作る!収益モデルと事業計画のポイント
開業資金と運営コストを把握した上で、どのようにして利益を生み出し、事業を軌道に乗せるかを計画する必要があります。ここでは、収益モデルの考え方と事業計画のポイントを解説します。
料金設定はどうする?売上を最大化する戦略
売上は基本的に「客数 × 客単価」で決まります。女性向け風俗(デリヘル型)の場合、1人のセラピストが1日に対応できる客数には限りがあるため(男性は連続でのサービス提供が体力的に難しい)、客単価をいかに高め、リピート率を上げるかが収益安定の鍵となります。
- 基本コースの設定:
- 時間設定:比較的長めのコース(例:90分、120分、180分~)を中心に設定する店舗が多い傾向にあります。短いコースも用意しつつ、長いコースほど割安になる料金設定で、長時間利用を促します。
- 料金設定:競合店の価格帯を調査しつつ、自店のコンセプト(高級志向か、リーズナブルか)、セラピストの質、提供サービス内容に見合った価格を設定します。一般的には60分1万円台~、120分2万円台~が相場感ですが、地域や店舗により幅があります。
- 客単価向上の施策:
- オプションメニュー: 特定のプレイ、コスチューム、延長、同伴デートなど、追加料金で利用できるオプションを充実させます。
- 指名制度: 人気セラピストには指名料を設定します。セラピストのモチベーション向上にも繋がります。本指名、場内指名などで料金を変えることもあります。
- グレード設定: セラピストのランク(新人、レギュラー、トップクラスなど)に応じて料金を変える方法もあります。
- リピート率向上の施策:
- 会員制度・ポイントカード: 利用回数に応じて割引や特典を提供する。
- 割引サービス: 初回割引、平日割引、誕生日割引、口コミ投稿割引など。
- 顧客管理とフォロー: 顧客の好みや過去の利用履歴を記録し、次回のサービス向上に活かす。メールマガジンやLINEなどで定期的に情報発信を行う(ただし、過度な配信は逆効果)。
- 何よりもサービスの質: 結局のところ、顧客満足度の高いサービスを提供し続けることが、最大のリピート促進策です。
これらの要素を組み合わせ、ターゲット顧客が価値を感じ、継続的に利用したくなるような料金体系とサービスを構築しましょう。
黒字化はいつ?損益分岐点の計算と収益シミュレーション
事業計画の重要な要素が、損益分岐点(利益がゼロになる売上高)の把握です。これを計算することで、黒字化に必要な最低限の売上目標が明確になります。
- 計算方法:
- 損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 – 変動費率)
- 固定費:家賃、事務スタッフ人件費、広告費の一部など、売上に関わらず発生する費用。
- 変動費:セラピストへの歩合、消耗品費など、売上に比例して増減する費用。
- 変動費率:売上高に対する変動費の割合(例:変動費 ÷ 売上高)。
- 収益シミュレーション例(月次):
- 前提条件:
- セラピスト在籍:3名平均客単価:25,000円セラピスト1人あたり月間稼働数:30組(1日平均1組)セラピスト歩合:売上の50%月間固定費(家賃、広告費、通信費、光熱費等):50万円
- 前提条件:
失敗しないために!事業計画書に盛り込むべき重要項目
作成した市場調査、コンセプト、収支計画などをまとめたものが事業計画書です。これは自己資金で開業する場合でも、自身の考えを整理し、事業の羅針盤とするために作成すべきです。融資を受ける場合は必須となります。
事業計画書には、これまで述べてきた内容に加え、以下の項目も具体的に盛り込みましょう。
- 経営者の経歴・強み: なぜこの事業を成功させられるのか。
- 組織体制・人員計画: 経営者、事務スタッフ、セラピストの役割分担、採用計画、育成方針。
- 具体的なスケジュール: 開業までの準備期間、開業後のマイルストーン。
- リスク分析と対応策: 競合の出現、セラピストの離職、集客不振、法的トラブルなど、想定されるリスクとその対策。
- 資金調達計画(必要な場合): 必要な資金額、調達方法、返済計画。
- 撤退基準: 万が一、事業がうまくいかなかった場合に、どのタイミングで撤退するか(赤字額、期間など)の基準をあらかじめ決めておくことも重要です。
詳細で実現可能な事業計画書を作成することが、事業成功の確率を高めます。
開業後の成功を左右する!集客戦略と広告・宣伝のコツ
どんなに良いサービスを用意しても、お客様に知ってもらえなければ意味がありません。女性向け風俗店にとって、効果的な集客戦略は生命線です。ここでは、主な集客方法と広告を行う上での注意点を解説します。
まずは知ってもらうことから!効果的なWEBマーケティング手法
現代において、WEBマーケティングは集客の中心となります。特に女性向け風俗を探す顧客は、インターネットでじっくり情報収集する傾向があります。
- 公式ウェブサイト(SEO対策含む):
- 店舗の信頼性とブランドイメージを高める上で最も重要です。
- サービス内容、料金、セラピスト紹介(魅力的な写真と詳細プロフィール)、ブログ、お客様の声、アクセス(事務所の場所ではなく、対応エリアを示す)、利用規約などを充実させます。
- SEO(検索エンジン最適化)が不可欠です。「地域名 + 女性向け風俗」「女風 + (特徴)」などのキーワードで検索された際に、上位表示されることを目指します。専門業者への依頼も検討しましょう。ブログ等で定期的に情報を更新することも有効です。
- SNSの活用:
- 特にTwitterは、女性向け風俗の情報収集やセラピスト個人のファン獲得に活用されています。店舗アカウントでの情報発信、セラピスト個人のアカウント運用(店のルール設定が必要)、キャンペーン告知などに利用できます。ただし、過度な性的表現はアカウント凍結のリスクがあります。
- Instagramなども活用できますが、プラットフォームの規約に注意が必要です。
- 女性向け風俗専門ポータルサイトへの掲載:
- 「ヘブンネット」「シティヘブン」などの大手風俗情報サイトには女性向けカテゴリがあり、一定の集客効果が見込めます。
- メリット:サイト自体の集客力、地域やジャンルでの検索利便性。
- デメリット:掲載料が高額な場合がある、競合店が多く埋もれやすい、サイトのルールに従う必要がある。
- 費用対効果を見極めながら活用を検討しましょう。
リピーターを増やす!口コミ戦略と顧客満足度向上
新規顧客獲得にはコストがかかります。安定経営のためには、一度利用した顧客に満足してもらい、リピーターになってもらうことが非常に重要です。
- 高品質なサービスの提供: セラピストの技術、接客態度、清潔感、時間管理など、サービスの基本品質を高めることが大前提です。
- 顧客満足度の把握: 利用後のアンケートや、予約サイト上のレビュー機能などを活用し、顧客の意見を収集・分析し、改善に繋げます。
- 口コミの促進: 満足した顧客に口コミサイトへの投稿やSNSでの紹介を依頼します(割引などのインセンティブも有効)。良い口コミは信頼性を高め、新規顧客獲得に繋がります。
- パーソナルな対応: 顧客の好みや前回の会話内容などを記録しておき、次回の接客に活かすことで、「特別扱いされている」と感じてもらい、満足度を高めます。
- トラブルへの誠実な対応: クレームや問題が発生した場合、隠蔽せず誠実に対応する姿勢が、長期的な信頼に繋がります。
炎上・摘発リスク回避!広告表現の法的注意点
風俗営業の広告・宣伝には、風営法をはじめとする様々な法律による規制があります。違反すると行政処分(営業停止など)や罰金のリスクがあるため、細心の注意が必要です。
- 風営法による規制:
- 営業所周辺での客引き行為の禁止。
- 18歳未満の者が利用する可能性がある場所や方法での広告(例:少年誌への掲載など)の禁止。
- わいせつ、または過度に性欲を刺激するような広告の禁止。
- 「本番行為可能」「何でもあり」など、違法行為を連想させる表現の禁止。
- 景品表示法による規制:
- サービス内容や料金について、事実に反する表示(優良誤認)や、競合他社より著しく有利であるかのように見せかける表示(有利誤認)の禁止。(例:「業界No.1」「必ず満足させます」などの根拠のない表現)
- その他の法律:
- 「マッサージ」という表現は、あん摩マッサージ指圧師の国家資格がないと使用できないため、「オイルトリートメント」「リラクゼーション」などの表現を用いるのが一般的です。医療行為と誤解されるような表現(「治療」「治癒」など)もNGです。
- 著作権・肖像権の侵害にも注意が必要です(無断での画像転載など)。
広告を作成・掲載する際は、これらの法規制を十分に理解し、抵触しないよう慎重に言葉を選ぶ必要があります。不安な場合は、行政書士や弁護士に相談しましょう。
トラブル回避と安定経営のために:法的規制と運営上の注意点
女性向け風俗店を運営していく上では、法律を守り、様々なトラブルを未然に防ぐための対策が不可欠です。ここでは、特に注意すべき法的規制と運営上のポイントを解説します。
知らなかったでは済まされない!風営法・関連条例の遵守事項
風営法や関連条例で定められたルールを守ることは、事業継続の大前提です。違反が発覚すれば、営業停止などの重い行政処分を受ける可能性があります。
- 禁止されている主な行為:
- 18歳未満の者を雇用すること、接客させること。
- 18歳未満の者をお客として立ち入らせること。
- 営業所(事務所)にお客を立ち入らせること(デリヘル型の場合)。
- 本番行為(性交)を強要したり、斡旋したりすること。
- 法律で定められた地域以外で営業すること、届け出た住所以外で営業すること。
- 営業時間の制限(地域によって異なる場合があるが、デリヘル型は24時間営業可能な場合が多い)。
- 客引き行為。
- 義務付けられていること:
- 従業員名簿の備え付けと管理(氏名、年齢、住所などを記載)。
- 料金表の掲示(ウェブサイト等での明示)。
- 警察官の立ち入り検査への協力。
- 届出事項(営業者、住所、営業方法など)に変更があった場合の変更届出。
これらのルールは必ず遵守し、従業員にも徹底して教育する必要があります。
税金は必ず払う!税務申告と経理処理の基本
風俗業であっても、利益が出れば当然納税の義務があります。「バレないだろう」と安易に考えて申告を怠ると、後で税務調査が入り、重い追徴課税(延滞税、過少申告加算税、場合によっては重加算税)を課されるリスクがあります。
- 開業形態と税金:
- 個人事業主として開業する場合:所得税、住民税、個人事業税(一定以上の所得がある場合)、消費税(課税売上高が1000万円を超えた場合など)がかかります。毎年確定申告が必要です。
- 法人(株式会社など)として開業する場合:法人税、法人住民税、法人事業税、消費税などがかかります。決算を行い、法人税申告が必要です。
- 経理処理の重要性:
- 日々の売上、経費(家賃、人件費、広告費、消耗品費など)を正確に記録し、領収書や請求書などの証憑書類をきちんと保管しておく必要があります。
- セラピストへの報酬が給与か外注費(業務委託)かによって、源泉徴収の要否や消費税の扱いが変わるため注意が必要です。
- 税務調査では、売上の計上漏れや架空経費の計上が厳しくチェックされます。現金商売の比率が高い業態のため、特に売上管理は正確に行いましょう。
- 税理士の活用:
- 税務・会計処理は複雑なため、専門家である税理士に依頼することを強く推奨します。記帳代行、確定申告・決算申告の代行、節税対策、税務調査対応などのサポートを受けられます。
健全な経営のためには、納税意識を持ち、適切な経理処理を行うことが不可欠です。
もしもの時に備える!想定されるトラブルと対策
店舗運営においては、予期せぬトラブルが発生する可能性もあります。事前にリスクを想定し、対応策を準備しておくことが重要です。
- 顧客からのクレーム:
- サービス内容への不満(「期待と違った」「時間が短かった」など)
- 料金に関するトラブル(追加料金の説明不足など)
- セラピストの態度や言動への不満
- 対策: 事前にサービス内容や禁止事項を明確に説明する。料金体系を分かりやすく表示する。クレーム受付窓口を設け、誠実かつ迅速に対応する。返金規定などを定めておく。悪質なクレーマーには毅然と対応する(弁護士相談も視野に)。
- 従業員(セラピスト)とのトラブル:
- 報酬に関する不満(歩合計算、支払い遅延など)
- 労働時間やシフトに関する問題
- セクハラ・パワハラ問題
- ルール違反(遅刻、無断欠勤、禁止行為など)
- 引き抜き、独立に伴う顧客情報の持ち出し
- 対策: 雇用契約書や業務委託契約書を整備し、労働条件や報酬体系、禁止事項を明確にする。日頃からコミュニケーションを取り、相談しやすい環境を作る。問題行動には厳正に対処する。秘密保持契約を結ぶ。
- 事件・事故:
- セラピストが顧客から被害を受ける(盗難、暴力、ストーカー行為など)
- セラピストが顧客に危害を加える
- 性病感染
- 警察の摘発(違法行為が発覚した場合)
- 対策: 緊急連絡体制の整備。危険を感じた際の避難・通報マニュアル作成。GPS等によるセラピストの位置情報把握。定期的な性病検査の義務付けと衛生管理の徹底。法令遵守の徹底。弁護士との連携。
これらのトラブルを完全にゼロにすることは難しいかもしれませんが、事前の準備と誠実な対応によって、リスクを最小限に抑えることは可能です。
結論:女性向け風俗開業を成功させるために
ここまで、東京で女性向け風俗(主にデリヘル型)を開業するためのステップ、費用、収益化、集客、法的注意点などを詳しく解説してきました。
- 東京での店舗型ソープランド等の新規開業は規制上ほぼ不可能であり、デリヘル型が現実的な選択肢である。
- 開業には、市場調査・コンセプト策定 → 物件選定 → 風営法届出 → 人材確保・研修 → 備品・システム準備というステップがある。
- 初期費用は最低でも100万円以上、ランニングコストもかかり、綿密な事業計画と資金計画が不可欠である。
- 収益化の鍵は、客単価とリピート率の向上であり、魅力的なサービスと料金体系、顧客満足度向上が求められる。
- 集客はWEBマーケティングが中心であり、SEO対策済みの公式サイト、SNS、専門ポータルサイトの活用が考えられる。
- 風営法遵守は絶対であり、税務申告も適切に行う必要がある。トラブル対策も事前に準備しておくべきである。
成功へのカギ:法令遵守と質の高いサービス提供
女性向け風俗市場は拡大傾向にある一方で、競争も激化しています。また、世間からの厳しい目や法的なリスクも伴うビジネスです。このような環境で成功し、事業を継続していくためには、以下の点が特に重要になります。
- 徹底したコンプライアンス(法令遵守): 風営法や関連法規を正しく理解し、遵守すること。グレーな運営や違法行為は、一時的に利益が出たとしても、必ず破綻します。クリーンな運営を心がけることが、長期的な信頼と安定に繋がります。
- 質の高いサービスの追求: 顧客の期待を超えるサービスを提供し続けること。セラピストの技術や接客スキルはもちろん、予約からアフターフォローまで、全ての顧客体験において満足度を高める努力が必要です。
- 人材育成と健全な労働環境: サービスの質を支えるセラピストを大切にし、育成すること。公正な報酬体系、働きやすい環境、メンタルケアなどを通じて、セラピストが安心して長く働ける店作りが、結果的に顧客満足度と店の評判を高めます。
次のステップ:情報収集と専門家への相談
この記事で全体像は掴めたかと思いますが、実際に開業準備を進めるにあたっては、さらに詳細な情報収集が必要です。
- 業界情報の収集: 競合店のウェブサイトやSNS、利用者の口コミ、業界ニュースなどを継続的にチェックする。
- 専門家への相談:
- 行政書士: 風営法の届出手続き、法規制に関するアドバイス、契約書作成サポートなど。風俗営業専門の行政書士に相談しましょう。
- 税理士: 税務申告、経理処理、節税対策、資金繰り相談など。
- 弁護士: 法的トラブル発生時の対応、契約書のリーガルチェックなど。
- 不動産業者: 風俗営業可能な事務所物件探し。
これらの専門家は、インターネット検索や、同業者からの紹介などで見つけることができます。初回相談は無料の場合もあるので、積極的に活用しましょう。
開業を目指すあなたへ
女性向け風俗の開業は、市場の可能性を秘めている一方で、多くの困難やリスクも伴います。しかし、しっかりとした準備と計画、そして何よりも法令を遵守し、顧客と従業員に対して誠実に向き合う姿勢があれば、成功の道は開けるはずです。
本記事が、あなたの挑戦の一助となれば幸いです。
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