29歳のグラフィックデザイナー・水野芽衣さんは、マッチングアプリで知り合った男性との恐怖体験を経て、自分を見つめ直す旅を始めました。今回は彼女の体験から見えてくる、現代の出会いの難しさと自分を大切にすることの意味について話を伺いました。
出会いを求めて一歩踏み出したきっかけ
洋平:まずは、マッチングアプリを始めようと思ったきっかけを教えていただけますか?
芽衣:きっかけですか…気づいたら周りの友達がどんどん結婚して、子どもを産んで、新しい家族の輪の中に入っていったんです。私はというと、仕事と家の往復だけの毎日で…このままでいいのかなって思い始めていました。あと、同窓会で「メイちゃん、そろそろ彼氏作らないの?」って言われて。言葉の裏に「もうすぐ30歳だよ」っていう無言のプレッシャーを感じて(笑)。別に急いでるわけじゃないんですけど、出会いがないのも事実で…。
洋平:周囲の変化と少しのプレッシャーがあったんですね。実際に始めてみてどうでしたか?
芽衣:最初は半信半疑でした。「人と人との出会いをサポート」とか「理想のパートナーが見つかる」とか、そういう言葉に惹かれつつも「どうせ試しだから」って軽い気持ちで始めたんです。自分のプロフィール写真は少し盛った良く写ったものを選んで、自己紹介文は何度も書き直しました。自分のことを切り売りしているような、妙な感覚がありましたね…。
良い出会いと、ある一人の男性
洋平:最初のマッチングはいかがでしたか?
芽衣:実は、最初に会った数名の方々はとても良い方で、会話も弾みましたし、楽しい時間を過ごせました。次につながらなくても、ご馳走してくださったり、きちんと挨拶はしてくれたり…そういう経験があったからこそ、あの人との出会いがより衝撃的だったのかもしれません。
洋平:「あの人」というのは?
芽衣:40歳の男性とマッチングしたんです。プロフィールには「誠実で物静か、でも話すと面白いと言われます」って書かれていて。写真は少し控えめでしたが、清潔感があって、メッセージでのやり取りも特に違和感はなかったんです。でも、最初から少し気になる点はありました…。
洋平:どんな点が気になったんですか?
芽衣:「このサイトは一ヶ月限定だから、会う気があるならLINE交換しよう」って、数回のやり取りでそう言われた時、少し急かされている感じがして違和感があったんです。でも「これが普通なのかな」と思って応じてしまいました。LINE交換後も特にやり取りはなく、直接会う約束をしただけでした。私が調べたお店の候補を送っても、お礼の言葉もなかったし、会う場所も相手の近くにしたのに、感謝の言葉はなかったです。
予想外の展開 —— あの日のデート
洋平:実際に会った時のことを聞かせていただけますか?
芽衣:(深呼吸して)約束の日、少し緊張していましたが、他の人とのデートが良い経験だったので楽しみな気持ちもありました。季節感のある爽やかなワンピースを選んで、綺麗にメイクもして…。約束の時間の10分前に待ち合わせ場所の近くに着いたんですが、「寒いから店の中で待ってる」とLINEが来て。外で待っていたのに、店の中に入ってと言われて少し戸惑いました。
洋平:それは少し気まずい状況ですね…
芽衣:そうなんです。店に入ったけど、どこにいるのか分からなくて、一度外に出たところ、店員さんから声をかけられて隣のテーブルに案内されたんです。そこに座っていた男性は…プロフィール写真とは「惜しい」というレベルではなく、かなり違っていました。年齢も写真よりもずっと上に見えました。でも、外見で人を判断するつもりはなかったので…。
洋平:最初の印象はいかがでしたか?
芽衣:「あ、こんにちは。水野です」って笑顔で挨拶をしたつもりだったんですけど、相手の表情は硬くて、軽く会釈するだけでした。そして「遅いね」って言われて…。でも時計を見ると、約束の時間の5分前だったんです。「いえ、約束の時間より早いですよ」って答えたら、彼は鼻で笑うように「まあいいや」って言いました。その後も会話は噛み合わなくて…。
恐怖の瞬間 —— 心に刻まれた言葉
洋平:具体的にどんなことがあったんですか?
芽衣:彼が「嫌いな食べ物はある?」と聞いてきたので正直に答えたんですけど、メニューは見せてもらえず、全て彼が注文しました。私の好みや希望は全く聞かれなかったんです。そして、質問は一方的に続き、私の答えに対して「へー」と素っ気なく返すだけで…。
二杯目のドリンクが運ばれてきた時、突然「ハッキリ言って、暗いね。初対面の男に見せる態度じゃないよ」と言われたんです。その言葉に、私は目を丸くして「え?」としか言えませんでした。「さっきからずっと俺が聞いてやってるんだよ。こういうところで知り合った人と会うなら、もっとワクワクして明るくするもんでしょ」って…。
洋平:それは…ひどい言葉ですね。どう感じましたか?
芽衣:心臓がバクバクと早鐘を打ち始めて、手が震えて、コップを持つのも怖くなりました。『何?何が起きてるの?』って頭の中で叫んでいました。私は自分では普通に会話していたつもりだったし、他の人とのデートでは楽しく話せていたので…。
そのあと「まあ、その洋服はかわいいんじゃない」って上から目線で言われても、全然嬉しくなくて、むしろ全身を見られているようで鳥肌が立ちました。さらに「今までの恋愛経験は?」「性体験はどうなの?」とか聞かれて…声が大きく、威圧的な雰囲気に、周りの目も気になって、私はただただ小さくなるしかありませんでした。
逃げ出したい気持ち —— 自分を守る行動
洋平:かなり不快で怖い状況だったんですね。どうやって切り抜けたんですか?
芽衣:トイレに立った時、もうこのまま帰りたいと思いました。鏡に映る自分を見つめると、蒼白い顔と、恐怖で開いた瞳…。『これ以上ここにいたくない』と思ったんですが、どうやって帰ればいいのか分からなくて。会計前だし、一人で帰ると言い出せる勇気もなかったんです。
結局、長い時間トイレにいた後、席に戻ると彼は少しイライラした様子で「遅いね」と言いました。でも、会計は割り勘になり、ほっとしました。少なくとも、お金の面で縛られることはないと思って。
洋平:お会計の後はどうされたんですか?
芽衣:店を出てからも、彼は数メートル後ろをついてきたんです。駅までの道のりが永遠に感じられました。「あの、お先に失礼します。今日はありがとうございました」って最低限の挨拶をしたところ、彼は露骨に嫌な顔をして、何も言わずに立ち去りました。帰りの電車の中で、涙が溢れてきて、人目を気にして必死に堪えたけれど、家に着くなり玄関で崩れ落ちるように泣きました…。
デート後の心の葛藤と自問自答
洋平:その後の気持ちはいかがでしたか?
芽衣:その夜は眠れなくて、布団の中でじっと天井を見つめながら、あの日の会話を何度も何度も反芻していました。『あの人の言うように、私は暗かったのかな』『もっと明るく振る舞うべきだったのかな』『でも、他の人とのデートでは楽しかったのに…』って考えれば考えるほど、混乱していきました。
仕事中もあの時の言葉が頭から離れなくて、同僚との会話も上の空で、デザインの修正も思うように進まなくて…。上司に「芽衣ちゃん、大丈夫?」って声をかけられて、はっとしたくらいでした。
洋平:周りの人にその出来事を話しましたか?
芽衣:親友の麻衣に電話をして、すべてを話しました。すると麻衣は怒りの声を上げて「ちょっと待って!それって完全にモラハラじゃん!あんな人、無視すればいいのよ!」って言ってくれたんです。でも、私の心の傷は簡単には癒えなくて、『でも、もし私が本当に暗くて、魅力がなかったら…』っていう考えが頭から離れませんでした。
人間関係における親密さの難しさ
洋平:そういう経験から、人との距離感や親密さについて考えることはありましたか?
芽衣:ありました。特に夫婦や恋人同士の関係性について考えることが増えましたね。あの時、私は少し自分を見失っていて、相手に合わせることが正しいことだと思っていました。でも本当の親密さって、お互いをリスペクトすることから始まるんじゃないかなって…。
洋平:なるほど。夫婦の間でのスキンシップや親密さについてはどう思いますか?
芽衣:難しい質問ですね…。私は、スキンシップって単に身体的な接触だけじゃなくて、精神的なつながりも大切だと思います。例えば、相手の話をちゃんと聞くとか、小さな気遣いをするとか。でも、やっぱり身体的な触れ合いも大事ですよね。ハグとか手を繋ぐとか、そういう何気ない触れ合いが安心感につながると思います。
洋平:そうですね。では少し話題を変えますが、最近「女性用風俗」、いわゆる「女風」と呼ばれるサービスがあります。男性セラピストに2時間2万円程度を支払って、恋愛感情や寂しさを満たすというものだそうです。こういったサービスについてどう思いますか?
芽衣: (少し考えて)正直に言うと…私、興味あるかもしれません。最近、仕事が忙しくて自分の時間がほとんど取れなくて。デートするエネルギーも時間もないけど、女性にも癒しや温もりが必要な時ってありますよね。
それに、マッチングアプリでの怖い経験から、まだ知らない人と親密になることに少し恐怖心があって。でも、プロの方なら、ちゃんと境界線があって安心できるというか…。お金を払うからこそ、変な期待をされることもなく、自分のペースで心地よさを感じられるんじゃないかなって思います。
恋愛とは違うけど、人の温もりを感じることって大切だと思うんです。特に都会で一人暮らしをしていると、誰とも触れ合わない日が続くこともあって。ただ話を聞いてもらえる場所、安全に触れられる場所があるのは、ある意味贅沢かもしれないけど、必要なことなのかも。
もちろん、いつかは本当のパートナーが欲しいですけど、今の自分には、こういう形の関係性も選択肢の一つとしてアリかなって思います。自分の心と体を大切にする方法は人それぞれですよね。
自分を取り戻すための小さな一歩
洋平:あの経験から立ち直るきっかけはありましたか?
芽衣:それから二週間ほど経った土曜日、朝から雨が降っていて…ふとインスタグラムを開いたら、高校時代の友人・由香のストーリーが目に入ったんです。「セルフケアの日。自分を大切にする時間」って書いてあって。何気ない投稿だったんですけど、なぜか心に響いて。
由香に久しぶりにDMを送って、翌日、小さなカフェで会うことになったんです。久しぶりに会う友人の前で、涙ながらにすべてを話しました。あのデートでのこと、その後の自分の気持ち、自分に自信が持てなくなっていることを全部…。
洋平:由香さんはどんな反応でしたか?
芽衣:由香は黙って聞いてくれて、そして私の話が終わると、穏やかな声で「芽衣、あの人はただの嫌な人だよ。あなたのせいじゃない」って言ってくれたんです。シンプルな言葉なのに、心に沁みました。「マッチングアプリで数人と会って、みんな良い人だったんでしょ?それなのに、一人の嫌な人の言葉だけを信じる必要はないよ」って。由香の言葉は論理的だったんです。
確かに、他の人とのデートは楽しかった。次につながらなくても、お互い大人として礼儀正しく別れることができた。あの人だけが例外だったんだって気づきました。
「自分を大切にする」ことの意味
洋平:由香さんとの会話から何か新しい気づきはありましたか?
芽衣:由香から借りた『自分を大切にする練習』という本を読み始めたんです。そこには、自分の境界線を守ることの大切さが書かれていました。相手の言葉をすべて受け入れるのではなく、自分の感覚を信じること。不快なことは「不快」と認め、それを表現してもいいこと…。
読み進めるうちに、少しずつ気持ちが軽くなっていって。翌週の月曜日、思い切ってマッチングアプリを開いたんです。すべてのメッセージを確認し、これ以上会いたくない人にはきちんと断りの連絡を入れました。そして、アプリ自体は残しておくことにしたんです。
洋平:アプリは続けることにしたんですね。
芽衣:はい。『怖いからといって、すべてを避けるのは違う気がする』って思ったんです。一人の嫌な経験があっても、すべての出会いが同じではないと思いました。自分自身を守りながら、でもまた一歩踏み出してみる勇気を持ちたいと思ったんです。
新しい決意と未来への一歩
洋平:今、振り返ってみて、この経験から何を学んだと思いますか?
芽衣:由香から借りた本の一節が、特に心に残っているんです。「自分を大切にするとは、自分の気持ちや感覚を信じることから始まる」って。外出先で不快な思いをすると、すぐに「私が悪かったのかも」と思ってしまう癖があったんですけど、本当にそうだろうかって考え直しました。あの時の恐怖や不快感は、私の感覚が発している重要なシグナルだったんですよね。
週末、一人でお気に入りのカフェに行って、小さなノートを開いて『自分を大切にするための約束』って書いたんです。
- 不快に感じたら、それは重要なサイン。無視しない。
- 「NO」と言っても大丈夫。断ることは自分を守ること。
- 一人の人の評価が、すべてを決めるわけじゃない。
- 完璧でなくていい。ありのままの自分でいい。
シンプルな言葉だけれど、書き出すことで少し心が整理された気がしました。
洋平:素晴らしい気づきですね。最後に、同じような経験をした人へのメッセージがあれば教えてください。
芽衣:出会いは、まだ怖いです。でも、一人のモラハラ男性の言葉で、すべての可能性を閉ざしてしまうのはもったいないと思います。自分を大切にするって、確かに難しい。でも、少しずつ練習していけばいいんです。完璧を目指すのではなく、自分の気持ちに正直に、一歩ずつ進んでいく。
そして何より、自分の中の小さな声を信じること。それが、私が学んだ大切な教訓です。『これからは、自分の感覚を信じよう』って思っています。
洋平:インタビュアー・ライター・女性用風俗セラピスト
水野芽衣:29歳、広告代理店グラフィックデザイナー
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